58 | Late-summer heat






CAUTION!!!



この『 Late-summer heat 』は 18禁小説 となっております!!

なので、ここから先は

・実年齢・精神年齢が18歳未満
・男性同士の性的表現が苦手ていうか嫌い
・現実と非現実の違いがわからない

以上に当てはまる方は閲覧を遠慮してください。




18歳以上だしやおい大好き!という方は
進めるところまで進んでしまってください(笑













『 Late-summer heat 』





 ただでさえ暑い中、ナニしてんだろうなぁって思う。

「……んっ、あぁっ……ひぁ、んっ」

 喘ぎ続ける喉が痛い。
 渇いて。渇きすぎて。
 ベッド脇に落ちたペットボトルを拾おうと手を伸ばす。
 指先が触れる瞬間に取り上げられた。

「やっ、あ、んくっ……ん、んぅ……」

 伝い落ちる液体。
 ぬるいはずなのに。
 火照った体には冷たくて。

「……はっ、はぁっ……あぁっ、そこ、やあっ」

 繰り返す律動と。
 水音と。
 息遣いと。
 途切れない痛みと快楽。

「や、もっと、ん、いっ、いぁああぁっ!」

 弾けて。
 広がって。
 満ちて。
 胸を焦がす。

「はぁ……はぁ、ん……んぅ……」

 暑い。
 クーラーも入れずに。
 行為の余韻に。
 泣きそうになりながら。

「……す、きぃ……」

 途切れ途切れの呼吸で。

「ね、骸は、俺のものだよね、ちゃんと、伝わってるよね?」

 睦言。

「なんか、もう、そばにいるだけでさ……死んじゃいそう」

 戯言。

「だから…………」

 無言の内にも。
 絶え間なく。
 熱に滴る汗のごとく。
 幾粒も。幾筋も。

「……えぇ、すべて、わかっていますよ」

 全部、互いの体に沁み込めばいいのに。






 クーラーのリモコンに手が届かなくて、最終的にあきらめる。
 なんでこんなことになったんだっけ。
 もうわかんないや考えるのもメンドい。
 今はとにかく。
「ぅあっつううう」
「さすがに三回もヤれば疲れますね」
 横でしれっと言う恋人がムカツくので、とりあえず毒を吐く。
「一回一回が、しつこいから」
「おや、もっと、とねだったのは綱吉くんでしょう」
 即座に応酬される。
 数分前の自分を思い出して、脳みそが沸騰しそうになる。
 口で勝てるわけないと知りつつも、応戦。
「や、やったのはお前だろ!」
「誘ったのは君でしょう」
「ばか!」
「もう一回しますよ」
「無理ごめんなさい!」
「クハッ」
 やっぱり勝てずに謝ると、恋人は楽しそうに笑い声をこぼした。


 ペットボトルの残りを分け合って。
 手を繋いだまま。
 ベッドの上でダラダラと時を過ごす。
 その内、先に体力を回復させた恋人が言う。
「少し寝ます? それともシャワーに行きますか?」
 汗で額に張り付いた髪を指先につまんで。
 丁寧に梳いて。
 心地よくて、甘えるように、その手に頬をすりよせる。
「シャワーしたい、けど…」
「けど?」
 白濁とどうしようもない下半身から目を逸らし。
 ため息。
「腰、立てそうにない……」
「横抱きでもいいですか?」
「何でもいい」
 引かれるまま、白い首に腕を回す。
 膝の下をすくわれたかと思うと、簡単に抱き上げられていた。
「普段もこれぐらい素直だといいんですけどね」
「たまに、だからいいんだよ」
「クフフ、それもそうですね」
 甘えたいのはお互い様。
 そうじゃなきゃ、こんな暑い日に求め合えるわけがない。



 そうだ、思い出した。
 さびしかったんだ。
 暑さで。
 熱さが消えて。
 不安が。
 唐突に押し寄せて。
 触れた瞬間に。
 求めていた。


 ――とか。



「どうしました? 顔真っ赤ですよ?」
 顔を隠すように。
 白い首筋に額を押しつけて。
 汗の匂いにまた頭が痺れてくる。
「今さら、節操のなさを後悔」
「おや、それを言うなら、応えた僕も同罪では?」
 鎖骨のくぼみに落ちた汗を舐め取る気配。
 ぞくぞくと身が震える。
 言葉に。感触に。罪深さに。
 くらくらする。
「……のぼせました?」
「……かも」



 まだ少し満たされそうにない渇きと。
 それでもいつか終わる夏の暑さと。
 伝わる体温が。
 消えてしまう前にもう一度。




 重ねて。






× × ×

もう晩夏の頃ですね。ですよね。
タイトルは英語で「残暑」。早く「残暑ざんしょ」って言いたい。

リハビリが18禁ってね。通常運転の開始です。