あいつはよくしゃべる。
どうでもいいことからどうでもいいことまで。
「――それから、俺が――」
とにかくよくしゃべる。
二人きりでいるときもよくしゃべる。
一体どこで充電してんだか。
「――んでさぁ、――」
それにしてもよく回る舌だ。
そんなに話して渇かないんだろうか。
思いながら、ジュースを口に含む。
そして、
息継ぎの合間を狙って流し込んだ。
顎に伝い落ちるのを舐め取りながら、
「たまには静かにしてろ」
今度は普通のキスで封じる。
あいつはよくしゃべる。
ベッドの中でも関係なしによくしゃべる。
「獄寺、もっと」
「黙れ」
代わりにペットボトルを放る。
「間接キスだな」
「黙っ――」
ぐいと引かれて、
もしかして充電してるのは、
――俺か?