○ 注意書き ○
この『 seleniano 』は、ジョットとスペたんがチャイナ服女装してる上にエロしかないエロエロ18禁小説です。
ので、まずは
・実年齢・精神年齢が18歳未満
・男性同士の性的表現が苦手ていうか嫌い
・現実と非現実の違いがわからない
以上に当てはまる方は閲覧を遠慮してください。
プレイ内容としましては、
・女装
・足コキ
・フェラ
・騎乗位強要
・正常位謝罪
・ていうか始終こたつの上でにゃんにゃんしてるお!
・ていうかここ綱吉の部屋ってこと思い出して!!
以上のプレイが趣味ではない方も
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18歳以上だしジョスペ大好きだし女装?大好物えへへ!
という方のみどうぞこのまま下へスクロールしてお進みください。
あ、あと、ジョットとスペたんは指輪の中に住んでる妖精さんのようなものです\(^o^)/
ふわりと香るは白い花。
夜闇に浮かぶ、限りの花。
聞き慣れた香水の気配に、顔を上げて表情を緩める。
「……本当に見つけやすい人ですね、貴方は」
「デイモン、よく来たな」
霧が集まるようにして実体化したデイモンは、彼の姿を視界に留めると呆れた声を出した。
「何をしているのですか、ジョット」
「デイモンを待っていた」
「んー、その場しのぎの嘘はいりませんよ」
ため息をついて室内を軽く見回し、状況を推察する。
おそらくここはボンゴレデーチモこと沢田綱吉の自室だろう。
その中央に据えられた寝台なのかテーブルなのかよくわからない物体の中に、ジョットは足を入れるようにして座っていた。
最近よくこの部屋に入り浸ってボンゴレデーチモに迷惑をかけているとGが文句を言っていたが、主がいない部屋でこうも堂々と居座れるとは、もはや図々しいとかいうレベルではない。
「またGに怒られますよ」
「デーチモは良いと言ってくれたぞ」
無理やり言わせたかあきらめられているのかのどちらかに違いない。
「……それより、何なのですか、これは」
テーブルの足を覆うように被せられた掛け布団のような物をめくる。
すると、中から温かい空気が流れてきた。
「あ、こら、めくるな寒い」
「暖房器具?」
「こたつも知らんのか、日本の文化だぞ」
「知りませんよ、興味もありません」
こたつとやらから手を離し、デイモンは改めてジョットを見下ろして問うた。
「むしろ、その格好について問いただしたいのですが」
「これか? これはチャイナ服だ」
「それぐらい知ってます」
苛立ちから声音に棘が生える。
「なぜチャイナ服など着ているのですか」
「あぁ、ちょうど昨日にデーチモと横浜中華街に行ってきてな」
「中華?」
「デーチモが似合うと言ってくれたのだ」
うきうきとした様子で立ち上がり、見せびらかすように一回転する。
緋色地に山吹と若葉の糸で大輪の牡丹を刺繍した半袖の上着に、白い膝丈のズボン。
男性物のチャイナ服は確かもっと袖が広くて黒っぽかったように記憶しているのだが、明るい色目の衣装は確かにジョットによく似合っていた。
似合っているのだけれど。
デイモンは眉間に皺を寄せ、ジョットから視線を外した。
「どうした? 浮かない顔だな」
「んー、別に何でもありません」
「気落ちした顔しているぞ」
「何でもありませんっ」
頬に触れようとした手を叩いてから、表情が後悔に歪む。
ジョットは苦笑をこぼし、同じ手でデイモンの頭を撫でた。
蒼い髪を梳くように何度も。
それから、思い出したようにこたつの影から何かを取り出した。
「ほら、デイモンにも買ってきたのだ、これで機嫌を直してくれないか」
「物で釣られるような……」
口では悪態をつきつつも、ちら、とそれを一瞥する。
ジョットの物よりは丈の長い、紺地に白と銀糸で同じように大輪の花が刺繍されたチャイナ服。
「私のために?」
「もちろん、一目でお前に似合うと直感した」
さらりとした手触りの布。
そこに描かれた白い花が何だったか考えながら、ふと、デイモンは別なことを思い出した。
「……ちょっと、待ちなさい」
やはり男性物のチャイナ服、いや、カンフーの衣装は確かに黒か紺の無地布だった。そうだ、このように豪奢な刺繍を施すのは男性物でなくむしろ――
「これ、というかそれも、女性服ではありませんか!?」
しかもジョットの物と違い、ワンピース型の上に腰まで届きそうなスリットが入っている。
「あぁ、かわいいだろう?」
「可愛くても女性服を買ってくるとは何事ですか!?」
「デイモンに着せればもっとかわいいと思ってな」
「い、いい加減、私に女装させようとするのやめてください!」
一度は受け取った服をジョットに突き返し、デイモンは顔を隠すように両手で覆いながらその場に座り込んだ。
この男は昔からこうなのだ。人が女顔を気にしていることを意に介さず事あるごとに無理やり女装させて喜んで、場合によってはそのまま場所も考えずに最後まで至ることだってあった。
耐えきれず反論しようとも、まったく反省する様子もなく、
「似合うからいいじゃないか」
の一言で済まそうとする。
「こっちもいい歳なんですよ!」
「まだまだ余裕だろ」
デイモンと向かい合うようにしゃがみ、ジョットはにっこりと微笑んでデイモンの上着に手をかけた。
そして笑顔のままそれを、
「脱げ」
引き下ろした。
「きゃあああっ!」
慣れた手つきでシャツも脱がし、押し倒してズボンも抜き取ってしまう。
「や、やめなさい!」
本気の抵抗も物ともせずにあっという間に下着一枚にしたデイモンを見下ろし、琥珀色の目を細める。
「相変わらず白い肌だな」
「撫でるなっ」
「おっと、まずは着せてからでないとな」
「そもそも着せようとするな!」
「俺とお揃いだぞ?」
「女装でお揃いとかどんな変態ですか!?」
「たまにはこういうプレイも燃えるだろう?」
「ふ・ざ・け・る・な!」
振り上げられた手を取って袖に通し、もう片方の腕も通してから手際良く裾を引いて一気に着せてしまう。
さらにうつ伏せに引っ繰り返し、
「いい加減にっ」
「綺麗な背中だ」
「ひゃあっ!?」
肩甲骨の間にキスひとつ落として、ファスナーの金具を引き上げた。
今度は仰向けになるよう引っ繰り返してから、鮮やかなチャイナ服に包まれた姿を見下ろして満足そうに息を吐き出す。
「よし、これで……ん?」
脇から太股までさらりと撫でる。
「ひゃうっ、くすぐったぃっ」
スカートの短い裾を摘まんで引っ張ったりめくったりを繰り返した後、ぽん、と手を打つ。
「下着が、邪魔だな」
「はぁ!?」
「このスリットとやらは肌が見えてこそのデザインなのだろう」
「知りませんよっ!」
「よし、脱げ」
「嫌です!」
「どうせ脱がすんだからいいだろ」
「良くありませんよ馬鹿!」
「よっと」
「きゃあああっ!」
いつもの要領で容易に下着を抜き取り、ジョットはそれを後ろに投げ捨てた。
まさに布一枚。
デイモンは太股の半分にも届かない裾を必死に伸ばし、うっすらと涙を浮かべた瞳でジョットを睨みつけた。
「このっ、このっ……!」
怒りと羞恥で震える唇が、言葉を紡ぐこともできず引き結ばれる。
それがジョットの劣情を常に刺激するのだと、いつ気付くのか。
喉の奥で笑いつつ、ジョットは雪のように白い太股をゆっくりと撫でた。
びくりと身を震わせて固く目を閉じてしまう。
本当に可愛らしい。
「デイモン、まだ終わりじゃないぞ?」
「え……?」
ゆるゆると開かれた目に、隠し持っていた物を映してやる。
「それは、まさか……」
「ニーハイソックスというものだ」
「絶対嫌です断固拒否します!!」
「お前に似合う白を選んでみた」
「似合う似合わないの話じゃな――」
ジョットはそっとデイモンの唇に指を押し当て、持ち上げた足の甲にキスを落とした。
「――っ」
履かせやすいよう巻き上げたソックスにつま先を入れ、唇の這った痕を隠すようにゆっくりと脚を通してゆく。
「んっ……んんっ……」
片手を押し当てても抑えきれない声が、指の隙間からこぼれる。
本当に嫌だけれど。
本当は嫌だけれど。
決して乱暴にしない態度には、どうしたって逆らえなくて。
両脚にソックスを履かせ終えてようやく、ジョットは身を起こした。
「よし、できた」
艶やかに飾った恋人を頭からつま先までじっくり眺め、改めて満足そうに息を吐く。
「うむ、見立て通りだな、よく似合ってるぞ」
「……んー、こんなものが似合っても嬉しくありませんよ」
「デイモンは肌が白いからな、青がよく映える」
そうやって嬉しそうに笑うから。
デイモンが観念したように体から力を抜いた。
「それで? 今日は何をなさるおつもりで?」
「うむ、一緒に肉まんを食べよう」
間。
空白。
フェルマータ。
「…………え?」
「ん?」
お互いきょとんとした顔を見合わせ、先にジョットが首を傾げた。
「どうした?」
「え、いえ、何も……」
手を引かれるまま起き上がり、導かれるままこたつの中へ足を入れる。
ぬくいけれど。
床に直接座ることに慣れていないため、チャイナ服の裾を引っ張りつつ脚を伸ばすようにして内股気味に座る。
ジョットもその向かいに腰を降ろすと、こたつの中から袋に入った箱を取り出した。
「んー、一体どこから出すんですか……」
「冷めないように、な」
きつく縛った結び目を四苦八苦しながらも解いて、箱を開ける。
中には大きな肉まんがふたつ入っていた。
「中華街でデーチモと一緒に食べてな、ぜひデイモンにも食わせてやろうと思って買って来たのだ」
無意識に、眉間に皺を寄せてしまう。
ジョットは肉まんを差し出しながら、デイモンの顔を覗き込んだ。
「どうしたんだ? 何を拗ねる?」
「拗ねてません」
言い切って肉まんを受け取り、デイモンは余所を向いたまま無言でそれを頬張った。
苦笑する気配。
そうやって気に病んでいればいい。
他のことなど、考えられないくらいに。
先に食べ終わったジョットが嬉しそうに見つめる前で、黙々と食べ続ける。
自信を持って薦めてきただけあって、肉まんはかなりおいしい。
最後に油の残った指先を舐め、ハンカチで丁寧に拭ってからデイモンはようやっとジョットと視線を合わせた。
「……ご馳走様でした」
「おいしかったか?」
「……はい」
「もっと買ってくればよかったな」
「んー、ひとつで充分ですよ」
「そうか」
笑って、その唇に指先を押し当てる。
デイモンはしばらく口を閉じていたが、まばたきひとつ、その手首を掴んで指先を口に含んだ。
同じように油を舐め取り、ハンカチで綺麗に拭ってやる。
「……これぐらい自分でしてください」
「デイモンに舐めてもらうのは気持ちがいいからな」
「へ、変なこと言わないでくださいっ」
「お前は本当にかわいい反応をしてくれる」
そのまま指を絡めて両手を繋ぎ合わせる。
じんわりと共有する熱。
テーブルを挟んだ微妙な距離。
ジョットは繋いだ手に力を入れたり抜いたりを繰り返しながら、僅かに目を伏せた。
「デイモンの手はキレイだな」
「お世辞は結構です」
「相変わらず減らないクチだな」
「んっ、ぁっ!?」
内股を撫でる気配に、デイモンは驚いて腰を引いた。
「なっ、何するんですかっ」
しかし、両手を掴まれているせいで逃げられず、狭いこたつの中で脚を動かせないせいで防ぐこともままならない。
「見えない場所で触れられると感じるだろ」
いやらしく口許を歪めて、ジョットはさらに足を伸ばした。
「ひっ、んんっ」
つま先で探るように下腹部を撫で、そこにある膨らみを柔らかくなじる。
「やっ、やめっ」
デイモンは手を握りしめて俯いた。
「今こたつの中で何をされてるか、ちゃんと言えたらやめてやる」
「な、何って、あっ」
チャイナ服越しにゆっくりと擦り上げる。
柔らかくマッサージするように何度も。
「て、手っ、離してっ」
「いやだ」
引き寄せて手の甲に唇を押し当てる。
刺繍の裏糸がちょうどよく敏感な箇所に擦れたのか、肩がびくりと跳ねた。
手首へと落ちた唇が三日月を作る。
「濡れてきた、か?」
否定と拒絶に首を振る。
けれどこたつの中からは、かすかにも卑猥な音が響いてきていて。
聞こえないフリをしても。
「ひあっ」
つま先が布越しに自身を挟んで扱き上げる感触に、デイモンは背を反らせた。
「ジョットっ、それっ、だめっ」
「それではわからないだろう? 何を、どうされるのが、駄目なのかを言え」
「やっ、やだ、いやぁっ……」
すがるように潤んだ瞳でジョットを見つめる。
けれど返ってくるのは意地の悪い笑みだけ。
その間にもジョットのつま先はデイモンの股間を蹂躙し続けていて。
「はっ、んんっ、もぉっ」
ぎゅうと手を握り込んで。
デイモンが息を詰めたタイミングを見計らって、
「っと、これでは布団が汚れてしまうな」
ジョットはするりと足を離してしまった。
「ぁ、え……?」
「デーチモに怒られては敵わんからな」
身を乗り出して惚けた顔に口付ける。
薄く綻んだ唇の間に舌を差し入れると、素直に受け入れて絡めてきた。
甘い唾液を味わいつつ、こたつを乗り越えて天板の上に腰を降ろす。
「デイモン、立てるか」
促されるままに、デイモンはよろめきながらも、ジョットの手を支えにこたつから出て立ち上がった。
名残惜しげに手を離し、その姿を上目遣いに眺める。
すらりと伸びた脚を包むソックスは太股の肉付きをわずかに圧迫し、その段差をなぞると甘い嬌声が落ちてきた。
見上げれば桃色の唇はきつく引き結ばれ、淡く色づいた目許には涙が満ちていて。
そうして我慢してみせる姿が、より一層ジョットの雄を刺激しているのだと本当にいつ気づくのか。
細い腰に届きそうなほど深いスリットを裂き広げるように、ゆっくりと真白い太股に手を這わせる。
「んっ……」
「やはり、よく似合っている」
「こ、こんな服、嫌ですっ……」
デイモンは首を振りながら、両手でチャイナ服の裾を引き下げて股間を隠した。
そうして必死に腕を伸ばしても、中央の膨らみが余計に誇張されるだけなのに。
わずかに浮き上がる滲みを指先で擦ると、腰が逃げるように跳ねた。
常ならこのまま口淫へと転じるところだが。
それ以上は何もせず、組んだ膝の上に頬杖をつく。
「窮屈そうだな」
「――っ」
整った顔が朱に染まる。
さも苛めてくださいと言わんばかりの反応に、ジョットは薄く笑んだまま顎を上げて命令した。
「裾、自分で捲ってみせろ」
「な、何言ってっ」
「嫌なのか?」
「い、嫌に決まってるじゃないですか!」
「なぜだ?」
「は、はず、恥ずかしい……から、です……」
徐々に眉根に皺が寄り、音が掠れてゆく。
「いいな、その顔。ひどくそそられる」
「ばっ――」
反論に顔を上げると、強い琥珀色の視線とぶつかった。
短く悲鳴をこぼし、両手をぎゅっと握りしめる。
膝が震えて、立ってることも苦しいのに。
自分から見せることなんて。
こんな。
こんな浅ましい姿。
「デイモン」
細い身体が、びくり、と震える。
デイモンはきつく唇を噛みしめ、少しだけ、裾を持ち上げた。
けれど、すぐにため息と共に告げられる。
「駄目だ、それでは見えん」
「で、でもっ」
「デイモン」
優しい声音の中に見え隠れする冷たさ。
ぞくぞくと刺さる視線。
こんな姿を見られているのに。
芯の熱は萎えることも知らず。
は、と短く息をひとつこぼし、
「んっ――」
デイモンは抱き寄せるように一気に裾を捲り上げた。
昂ぶりに冷気が触れて。
とっくに熱く勃ち上がっていることを自覚する。
疼いて。
触れてほしくて。
いつの間にか閉じていた瞼をおそるおそる持ち上げると、琥珀色が真っ直ぐにデイモンを射たまま悦に微笑んでいた。
その冷たさと熱に身が打ち震える。
「ジョット……」
くつくつと喉を鳴らし、ジョットは両手を広げた。
「いい子だ、おいで」
腰を引かれるまま、こたつの上に乗って膝立ちになる。
必然的にジョットの眼前に昂ぶりを突き出す形になるのだが、その羞恥すら思考を麻痺させる快楽にしかならなくて。
「溢れさせて、泣いてるみたいだな」
「あぁっ!」
ジョットは先走りをこぼす窪みに指先を食い込ませた。
ぐちぐちと淫猥な水音が聴覚を犯す。
「んっ、んくぅ……」
「デイモン」
口を開けて舌を見せると、デイモンは身を屈めてその舌を食むように口に含んだ。
「ふ……ぅんっ、はぁ……っ」
恍惚と揺れる水色を間近に見つめつつ、蜜に濡れた指を後口へと捻じ込む。
「んんっ、んぁっ、ジョットっ」
「手、降ろすなよ。キスも」
「ひぅ、ん……んっ……」
皺が残りそうなほどきつく裾を握りしめ、震える舌で口付けを続ける。
片手は窪みを中心に先端ばかり弄び。
もう片方は後口を広げつつ前立腺の裏側ばかりを引っかいて。
ただでさえ敏感な箇所を同時に責められ。
「も、だめっ……ジョットぉっ」
デイモンは耐えきれずにジョットの肩に額を押し当てた。
「んぁっ、むりぃ、イっ」
笑い声が耳を掠めて。
疼きを残したまま、どちらからも手が離れてしまった。
「やっ……ど、して……」
「すぐ終わってはつまらないだろう?」
「やぁ、おねがい、します……」
ジョットの首筋を伝い落ちていた唾液に舌を這わせ、ねだるようにキスを繰り返す。
「聞いてやりたいのはやまやまだが……」
滲む涙を舐め取って。
「おねだりするのなら、こっちだ」
デイモンの目の前で指先を振り、それから自身の下腹部を指差した。
わずかに膨らんだズボンの中の。
「もちろん、手はそのままだからな」
「く、クチだけで……?」
「できるな?」
拒否権など認めない口振り。
デイモンは逡巡した後、片足ずつこたつから降りてジョットの脚の間に跪いた。
胸の下で服を握りしめてジョットを見上げる。
ジョットはその髪を優しく撫で、前をくつろげて昂ぶったモノを差し出してやった。
こく、と小さく喉が鳴る。
何度見ても雄々しいソレに、震える舌を伸ばして。
「ん……」
付け根から反り返った裏筋を辿るように、ゆっくりと舌を這わせながら唇で食んでゆく。
先端まで届くと、そのまま咥内へと含み入れた。
唾液を絡ませ、細めた舌先で窪みを弄る。
「教えたこと、ちゃんと覚えてるようだな」
滲み出る苦い先走りを舌に乗せて、それを塗りつけるように今度は全体に舌を這わせる。
水音と、吐息と。
やがてグロテスクにも固く勃ち上がったモノから口を離し、デイモンはもう一度ジョットを見上げた。
その頬を満足げに撫で、再びこたつの上で膝立ちになるように抱き上げてやる。
「上出来だ」
「んっ、ジョット……」
「あぁ、ご褒美をあげないとな」
そしてそのまま、引き寄せた腰を真下に押さえつけた。
「ひあっ、あっ、――っ!?」
悲鳴が喉の途中でかき消えて、緋色の布地の上に白濁が散る。
ぐらりと。
デイモンの体が後ろに傾ぐのを見て、ジョットは慌てて抱き寄せた。
「そんなに悦かったか?」
弱々しくもたれかかる姿を愛おしく思いながら、小刻みに震える背中を撫でる。
耳朶に触れる乱れた呼吸も。
名を呼ぶ蕩けた声音も。
それでも言いつけを守って服の裾を捲り上げたままの両手も。
「デイモン……」
すべてがすべて愛おしい。
深く穿ったままの熱が質量を増したのを感じ取ったのか、デイモンは小さく嬌声をこぼした。
ジョットは息だけで笑って、背中のファスナーを引き下ろした。
服を途中まで脱がし、胸の突起に舌を絡ませて歯をたてる。
「ぃっ……」
きゅう、と根元が締めつけて。
「ここを噛むと必ず締まるな」
「そんなことっ……」
「あるだろう?」
もう片方もきつく指先でつまんだり押し潰したりと弄びつつ。
「んっ、ぁ……はぁ……」
緩やかな愛撫を続けていると、やがて、デイモンが不満そうな視線を落としてきた。
それにわざとらしく首を傾げてみせる。
「どうした?」
「も、動いても……」
「あぁ、いいぞ?」
「わ、わたしっ、が……?」
肯定に口角を吊り上げる。
デイモンは泣きそうに顔を歪めると、ジョットを見つめたまま小さく首を横に振った。
嗜虐心ばかりをそそる表情に手を添えて、あくまで優しく告げる。
「自分で動いてみせろ、デイモン」
「ひぅっ……」
まばたきの間に雫がひとつふたつと舞い落ちる。
手の甲にも落ちた涙を舐め取り、ジョットは上体を傾けて後ろに手をついた。
「ん、くぅっ」
支えを失い、さらに深く受け入れてしまう。
滲む視界には、無言の内にも意図を含ませて見上げてくる伏しがちの目。
「ジョット……」
デイモンは唇を噛みしめ、ゆっくりと、腰を持ち上げ始めた。
痺れを伴った喪失感に脚が震えて。
半分にも至らず、再び腰を落としてしまう。
「あっ、やあぁっ」
自身の体重も加わって、深く深く穿たれる。
「は、ぁ……んっ、あっ……っ」
それでもジョットの手が伸びてくることはなく。
デイモンは痺れをこらえて、動きは小さくとも上下に腰を振り続けた。
断続的にも響く水音はいやらしく。
喉を震わせる甘さもまるで他人事のよう。
「ふぁっ……ん、くっ……ぃあっ」
でも、気持ちよくて。
縫いつけた視線が、嬉しくて。
一心に腰を揺らしていると、ジョットの指先がへその下辺りを圧迫した。
「んやぁっ!?」
駆け抜ける強い痺れに動きが止まる。
「そこっ、やぁっ」
「もっとココに当てないと、イけないぞ?」
「やっ、そんなの……できませっ」
指先とジョット自身に挟まれて、前立腺が潰される。
「んんっ」
「できないのか?」
「ひ、ひぅ……」
大粒の涙がこぼれ落ちる。
嗚咽に呼吸が引きつって。
苦しくて。
デイモンは泣きながらもジョットの指先を押し返すように、前後にも腰を動かし始めた。
「ひっ、ひっく、ん、ふぇえっ」
子どものように鼻を啜り上げて。
雨のように絶え間なく降り注ぐ涙に。
さすがのジョットも罪悪感に苛まれてきたのか。
ジョットは起き上がると動きをやめさせるように抱きしめ、涙を吸い取った。
「デイモン、泣くな、もういい」
「も、やめ、やめちゃう、ん、ですか?」
「いや、そうじゃない」
繋がったまま肩を抱いて身を反転させる。
こたつの上に優しく背中を置いてから、あやすように触れるだけのキスを繰り返す。
「すまん、さすがに度が過ぎた」
「んっ、ジョットっ」
「頼むから泣くな、お前の泣き顔には滅法弱いのだ」
「あ、貴方のせっ、でしょうっ」
嗚咽に痙攣する喉元にもキスと苦笑を落として。
ジョットはゆっくりと律動を再開させた。
「ふぁっ、あ、んっ」
ギリギリまで引き抜き、最奥まで貫く。
徐々に速度を速めて。
「ジョット、ジョットぉっ」
「なんだ?」
「て、手ぇ、も、離してもい、ですかっ?」
「あぁ……そうだったな」
決して降ろすなと命令していたことを思い出し、腰を動かしながらその指を一本一本丁寧に裾から離してゆく。
よほど強く握っていたのだろう、チャイナ服の裾にはきつく皺が寄っていた。
汗に濡れた手の平に唇を押し当てる。
「お前は本当にかわいい奴だな」
そこまで意地に我慢せずともいいのに。
穿つ度に淫靡にしなる裸体を見下ろし、ジョットは歪めた唇を舌先で湿らせた。
細い脚を肩に抱えるほど高く持ち上げ、一気に律動を速める。
「んあぁっ、やっ、はげしっ、ぃんっ」
すがるように伸ばされた腕を己の首へと導いて。
白い肌に赤い花をいくつも飾ってゆく。
「ジョット、も、無理ぃっ」
「無理? 何がだ?」
「おねが、ぃっ、イかせてっ」
「言うのはそれだけか?」
首を抱き寄せて、唇を重ね。
火傷しそうなほど熱い呼気に乗せて。
「はっ、中にぃっ、ジョットの、たくさんっ、出してくださぃっ……!」
一度軽く見開いた目を満足げに細め、ジョットは口角を吊り上げた。
「いい子だっ」
「ひあぁっ!」
最奥を穿たれると同時に。
「―――っ!」
デイモンは体中に広がる熱を感じながら、自身もまた熱と白濁を弾かせた。
頬や首筋に張り付く蒼髪を指で摘まんで横に流し、露わになった肌にキスを落とす。
大事そうに。
愛おしそうに。
左胸に触れると、まだ少し速い鼓動が伝わってきた。
呼吸のほうは幾分か落ち着いてきたのだろう、眠る前に似たリズムで腹部が上下する。
力のない腕を持ち上げて袖に通しながら、ジョットは楽しげに声をこぼした。
「たまにはこういう倒錯的なものもいいな」
「……たまに、という頻度ではないと思うのですが」
「そうか?」
「……そうですよ、事あるごとに女装を押しつけて」
それこそ幼少の頃よりずっと。
服の種類も多岐に渡り、ついには女性用下着の着用のコツまで理解してしまった。
腕を引いて抱き起こされ、背中のファスナーも閉められる。
「デイモンは何を着せてもかわいいからな」
「その、可愛いというのやめてください」
何度聞いてもそれだけは嬉しくない。
ジョットは視線を宙に泳がせた後、首を傾げて言った。
「愛らしい?」
「言い方を変えただけじゃないですか」
「愛してる」
「それはっ……構いません、けど……」
クスクスと柔らかく笑って。
「愛してるぞ、デイモン」
「わ、私も、貴方の事」
唇を重ねて言葉の続きを奪い取られる。
「……言わせてください」
「聞けば、もう一度抱きたくなる」
「ばっ、馬鹿っ」
「嫌われたくはないからな」
「ひぁ、んっ」
引き抜かれる感覚に、デイモンは思わず喉を震わせた。
途端に白濁が身体の中から溢れ出てしまう。
それが勿体なくて、ぎゅ、ときつく脚を閉じる。
「掻き出さんでいいのか?」
「まだ、いいんです」
不思議そうに首を傾げるジョットを片手で押し遣り、まだ熱の残る下腹部に手を当てる。
決して子の孕めない体であるが、それでも、だからこそ、中に熱を留めておきたかった。
女々しい考えではあるけれど。
手の下で咲き綻ぶ白い花の刺繍に、ふと、その名を思い出す。
そうか、この花は――
「……ねぇ、ジョット」
「ん?」
「この花、何かご存知で?」
「あぁ」
先程とは逆に、今度はジョットがデイモンの足元に跪き、愛おしげにその刺繍をなぞる。
「月下美人だろう。一晩しか咲かない、白い花だ」
「……それは俗説なんですよ」
「そうなのか?」
「えぇ」
触れ合った指先を絡めて。
引き寄せて。
「ちゃんと愛してあげれば、今の時期にもう一度、花を咲かせるんです」
「それは知らなかったな」
「だから……だから、ねぇ、ボンゴレデーチモにばかり、構わないでください……」
寂しそうな目でそっと呟くと。
ジョットは一瞬言葉を失い、それから、嬉しそうに口許を緩め。
言葉を発しようとした、そのタイミングを見計らって。
「なんて言うわけないでしょう」
耳を引っ張って、囁く。
「私も、愛してます」
驚くジョットの唇を奪ってから、
「先に戻っていますからね」
馬鹿にするように赤い舌先を見せつけて、デイモンは霧へと姿を消してしまった。
静寂。
緩慢な動作で唇に触れ。
「やられたな」
逃げられたのか、誘われたのか。
甘い駆け引きの答えはひとつ。
楽しそうに歪めて。
消えた香りを追いかける。
夜闇に再度、咲かせるために。