○ 注意書き ○
この『 聖夜にて 』は、
某変態がついったーにて「いっそスペたんをツリー用のモールで拘束して乳首とかにオーナメント飾れば完璧じゃないかともうそれでいいよスペたんかわいいしスペたん天使(以下略)」というトチ狂ったことを呟いた際に
心優しい方がGOサインを出してくださったために書かれた18禁小説です。
ということで、
・実年齢・精神年齢が18歳未満
・男性同士の性的表現が苦手ていうか嫌い
・現実と非現実の違いがわからない
以上に当てはまる方はこのウィンドウもしくはタブを閉じてください。
また、
・現代パラレル
・デイモンと骸、ジョットと綱吉がそれぞれ兄弟設定
・それぞれ大空×霧で恋人同士
という特殊設定が苦手な方も、読むのを遠慮していただければ幸いです。
最後に、緊縛プレイが苦手な方も急いでリターンバックプリーズ。
18歳以上だし現代パロ好きだしスペたん緊縛とかこの上なく興奮いたしますハァハァエロス!
という方のみどうぞこのまま下へスクロールしてお進みください。
結晶を生み出す冷気に熱を奪わせて―――
ジョットの腕からずり落ちるようにして、床に置かれたクッションの上に倒れ込む。
「飲みすぎだ、弱い癖に」
「貴方が……飲ませたから、でしょ……」
一緒に過ごす時間が楽しくて。
隣にいることが嬉しすぎて。
つい、酒を飲みすぎてしまった。
ジョットに支えられないと歩けないほど酔ってしまうなんて。
酒臭いため息をカーペットの上に吐き出す。
というか、せめてソファーに寝かせてくれればいいものを、なぜ床に直接寝かされたのか。
いや、まぁ、落ちる心配がないといえばそうかもしれないけれど。
クッションを抱え込みながら仰向けに転がり、ジョットの姿を探す。
「ジョット……?」
「ここにいる。水は飲めるか?」
「ん、ありがと、ございます……」
背を支えられて起き上がり、水を口に含む。
途中、ジョットの視線に気付いて目を向けると、いつものように微笑まれた。
きっと手ずから水を飲む姿に、何かいらないことを考えているに違いない。
背筋に寒気を感じて、もういい、とコップを持つ手を押しやる。
ジョットは素直に身を離し、再びデイモンを寝かせながら立ち上がった。
キッチンへと戻っていく姿を見送ってから、横向きに転がる。
隙を見せれば今すぐにでも襲いかかってくるに違いない。
それは百も承知している。
けれど。
自宅に帰ってまで気を張り続けるのは困難で。
カーペット越しに伝わる暖房に、酔った頭は容易く睡魔を招き入れて。
「デイモン?」
「ん……」
ジョットが肩を揺らすのも。
遠くて。
唇に触れられたと、思ったときには。
意識は闇に落ちていた。
ちくちくと、何かが肌を滑っていく。
くすぐったいような。
痛いような。
「んー……?」
うっすらと開いた視界に、きらきらとまばゆい光。
クリスマスツリーの電飾。
光源はそれだけで、随分と薄暗いリビング。
頬を撫でるカーペットの感触。
背中は暖かいのに、腹部から足先にかけて妙に寒い。
まるで、裸で寝ているような――
「―――っ!?」
慌てて起き上がろうとするも腕が動かない。
まさか、と喉を反らせて仰ぎ見ると、両手首が頭上で何かに拘束されていた。
それに服も着替えさせられている。
真っ赤な布地に白いファーで縁取られたこれは、いわゆるサンタ衣装というものだ。
絶対に着ないと拒否したのに。
しかもボタンが全部外され、羽織っているだけで防寒の意味もない。
「ジョット、ジョットどこにいるんですか!?」
「ここだ」
予想外にも声は足元から聞こえてきた。
いや、脚の間から、と言った方が適切か。
おそるおそる視線を下げると、ジョットが脚の間に座り、露わにされた股間を凝視していた。
その手には、手首に巻かれたものと同じ、銀色のカラーモール。
本来ならクリスマスツリーに巻きつけるものが、なぜ。
「何を……しているのですか……」
「いや、俺を放って寝てしまう悪いサンタには悪戯あるのみと思ってな」
「いたずらって……」
どうなっているのか、全容を見ることができないけれど、予想として。
手首を拘束するモールは背中を通って。
右胸から左腰へ向かって腹部の上を這う様に巻かれ。
そのまま臀部の下を潜って今、末端がジョットの手に握られていた。
そして、その末端をどうするのかと考えて至る結論は。
「やめっ、やめなさい今すぐ! 離せ! 帰れ! 変態!」
「落ち着け、話は最後まで」
「聞かなくてもわかります!」
「ほう?」
わずかな光を吸い込んで、剣呑と光る橙色の瞳。
「ひぃっ」
逃げることも叶わず。
ジョットは慣れた手つきで、モールをデイモン自身の根元に巻きつけた。
「やだ、やっ――!?」
暴れようとした瞬間、締めつける痛みが駆けた。
嫌な予感。
最悪の想像。
思わず身体を硬直させ、視線だけでジョットに問いかける。
一体どんな結び方をしたのだ、と。
するとジョットはにっこりと笑みを浮かべて。
「最近覚えた結び方でな、片方を引っ張るときつく締まるようになっている」
「――っ今すぐほどきなさい馬鹿! 変態! 人でなし!」
動くことができず、とにかく声を張って罵倒を続ける。
「さもなくば絶交します! 絶縁です! このド変態!」
「身を捩ると肌に擦れて痛気持ちいいだろう」
「ちくちくして痛いだけですよ! 人をマゾのように!」
「マゾだろう」
「死んでしまえ!」
「こら、言葉が悪い」
「んんぅっ」
歯列を割られ。
舌を絡め取られ。
肉の柔らかな部分を弄られ。
溢れた唾液が伝い落ちる頃には、呼吸が乱れたものに変えられていた。
「この……ばか、ぁんっ」
大きな手で平らな胸を撫でられ、罵声が鼻にかかってしまう。
ジョットは楽しそうに笑い声をこぼしながら、胸の先の小さな飾りに吸いついた。
「やめっ、はなして、ジぉ……っ」
刺激に身を震わせると、小さな音と共にモールも揺れてさらなる刺激に襲われる。
制止しようにも、腕を動かせば痛みに苛まれるのは必至。
一体どうすれば脱出できるのか。
「悩ましげな顔も可愛いものだな」
「ふざけっ、んんっ、んゃっ!?」
両の乳首をバラバラに捏ね回され、びくりと背をそらしてしまう。
それだけで、腕は動かしていないはずなのに。
「ぃっ、たぁっ!?」
急に根元をきつく締められた。
「ジョット、ジョットぉっ」
「あぁ、言い忘れていた」
下からモールを引いて輪を緩めつつ、ジョットは先端に浮かび上がった体液を舌先で舐め取った。
「腹の上を経由させているからな、背をそらしたり、逆に丸めてもモールが引っ張られて」
「ひぁんっ」
「こうなるぞ」
くつくつと喉で笑い、モールの上から自身を握りしめた手を離す。
「やだぁ……」
万策尽きるとはこのことか。
少しでも身体を動かせば自滅する縛り方に、脱出口など見つからない。
「ジョットぉ……」
こうなれば捨て身戦法しか。
口を開いて舌をちらつかせると、ジョットは嬉しそうに唇を重ねてきた。
積極的に喰らいつき、呼吸を共有したところで。
デイモンは潤んだ瞳で懇願した。
「ジョット、おねがぃ、フツウに、シテ……?」
「普通に?」
「何しても、いいですから、これだけは、ほどいてくださぃ……」
「デイモン……」
「おねがぃ、ジョット……フツウに、抱いてくださぃ……」
台詞の恥ずかしさに涙が次々とこぼれ落ちる。
だがしかしこれでオチてさえくれれば。
拘束が緩みさえすれば、好機はおのずと訪れるはず。
そう、今を耐え抜けば。
ジョットは目尻に唇を寄せて雫を吸い取り、ゆったりと微笑んで告げた。
「安心しろ、これが俺にとっての普通だ」
「サンタ服着せてモールで拘束してリビングでセックスすることのどこが普通ですか!」
「特に違和感はない」
「このアブノーマルど変態!」
「それより計算しているのが丸わかりだぞ、可愛い奴め」
「ひゃあっ!?」
ぎゅ、と乳首を締める感覚に、跳ねそうになった身を必死で押さえつける。
「何、なん、何をっ」
首だけ起こして見下ろした先には――
赤いリボンに飾られた小さな鈴のオーナメントが、結び付けられていた。
酔いが醒めていく気配と、頭を直接揺さぶる眩暈。
「うん、よく似合う」
指先で弾かれ、嬌声と鈴音が高く響く。
少し。
ほんの少し、酒に酔って眠ってしまっただけなのに。
いくらなんでもひどすぎる。
酷い。
「や、もぉ、やだぁ……っ」
ジョットの性癖が歪みすぎている。
「この、さ、さでぃすとぉ」
嗚咽で息が苦しい。
その様子を見下ろしながら、ジョットは短く笑い声をこぼした。
「サディストと言われては続けるしかないな」
「な、なんでっ、そうっ」
「ほら、ここはどうだ?」
「んにゃああっ!?」
秘部を撫でる感触に思わず背を反らしてしまい。
続けて自身に襲いかかった強い刺激に。
「―――っ!!」
一寸遅れて、白濁が腹部へと降りかかった。
巻きついたモールが痙攣する身を苛み、痛痒さに思考が鈍る。
「生クリームでも乗せてやろうかと思ったが……手間が省けたな」
「やぁ……っ」
ジョットはそれをすくい取り、丁寧に後口へと塗りつけた。
「んゃっ、あっ……」
とろみをまとった指先が何度か出し入れされ。
苦しいけれど、気持ちよくて。
デイモンは意識的に深呼吸を繰り返しながら、細い異物を奥へと受け入れていった。
その指先がスポットを抉る度、あるいはモールが後口の縁を刺激する度に。
じわり、じわりと。
再び芯が熱を膨らませ始めたせいで、引っ張ってもいないのにきつく感じられる。
痛痒いのか、気持ちいいのか。
麻痺して。
「いい顔になってきた」
「ジぉ、んぅ、ふぁあ……っ」
「可愛いな、デイモン、愛してる」
ぼやけた視界に入ってくる顔は、無邪気な少年そのもので。
独占欲や優越感を隠そうともせず、幸せそうに笑うから。
これだから。
「ジョットの、ばか、きらいっ」
拒絶できない代わりに、いつものように嘘をつく。
「俺は大好きだぞ」
そう言ってジョットは、ほぐれた秘部から指を抜いた。
「ぃあっ、ぁ……はぁ……」
喪失感に奥が疼く。
快楽を直接覚え込まされた体に、この時間はひどくつらい。
期待と不安にただ震えて。
ベルトを外す音を聞きながら、デイモンは体に巻きつく銀色のモールを見遣った。
本当に、一体どこでこんな縛り方を覚えてきたのか。
「デイモン?」
わずかに発光する琥珀に絡め取られ、あきらめた息をこぼす。
考えても仕方ない。
「いい加減、ほどいて、ください」
「挿れるまでは」
「ちょっ、おまっ」
モールの途中を片手で押さえつつ。
「ひぁっ、あっ、やぁっ」
ジョットは浅く抜き挿しを繰り返し、ゆっくりと逸物を埋めていった。
「きつきつだな」
「はや、ほどっ、んにゃあっ」
「可愛いなぁ」
「そ、おもぅ、ならぁっ」
「あぁ、もう満足だ」
「ひぅっ」
根元まで深く貫いた体勢で、ジョットは覆いかぶさるようにして両手首の拘束をほどいた。
ようやっと両手が自由になり、とりあえず最初に、
「いたいっ」
ジョットの頬を張っておいた。
続けてあらゆる言葉をもってして罵ろうとしたけれど、全部声にならず。
感情に任せてもう一発叩いてから。
デイモンはただ両腕で、ジョットの首にしがみついた。
日なたと、ワインと、汗の匂い。
どれも自分を酔わすものばかり。
「……動いていいか?」
こういうときだけは律義に訊いてくるのだから。
「このまま、生殺しがよろしいので?」
「それは困る」
「では、優しく、シテくださいね……?」
「努力しよう」
笑って。
ジョットは一度デイモンの腰を抱え上げると、下にクッションを押し込んでから挿抜を開始した。
「んくっ、あっ、ぃあっ」
リズミカルな鈴の音に、はたと、オーナメントが飾られたままであることに気付く。
銀色のモールもまだ下腹部に絡まったままで、どちらも敏感になっていく肌を苛んだ。
「ジぉっ、こ、ちも、ほどっ、てぇっ」
「これは、このままでも、いいんじゃないか?」
「ぃやぁっ、とってぇっ」
「似合ってるのに」
「ひぁあっ」
赤く膨れ上がった乳首に噛みつかれ、金色の頭をきつく抱きしめる。
これでは逆効果だと、頭の端では冷静に考えるけれど。
もう駄目。
鈴の音が催眠のように思考を狂わせる。
「ジョット、ジョットぉっ」
「こっちもか?」
「んにゃぁあっ!」
絡むモールごと握りしめられ、眼前に真白い星が散る。
「ぃっ、らめっ、ふぁあっ!」
普通に愛撫されるのと違う。
細かい痛みが。
「もぉっ、ィっ、ひゃあっ」
「なんだ、案外気に入ったか?」
「ちがぁっ、も、ジぉっ、ばかっ」
叩こうと一瞬離したせいで、力の抜けた腕がカーペットの上に落ちてしまう。
体が離れてしまう。
「やっ、やぁっ」
「大丈夫、わかっている」
慌てて持ち上げた腕を引かれ、抱き寄せ、唇を重ねて。
呼吸などいらない。
深く。
咬み合って。
「―――っ!!」
最奥で熱を感じると同時に、自身も白濁を吐き出していた。
「ふぁっ、は……ん、んっ……っ」
絶頂を迎えてもキスをやめることはなく。
起こされるままに、対面座位へと体位を変える。
このままもう一回かと思われたとき――
「ただいま帰りました」
「おじゃましまーす」
玄関先から響いてきた足音は、真っ暗なリビングに入ると動きを止めた。
部屋の様子をうかがっているのか。
アレは大人びている分、勘が鋭い。
「……僕らが先、でしたかね」
「あれ、いないの?」
あとからついてきた声が不思議そうに問う。
「えぇ、まだ帰ってなかったみたいです」
「そっか。どうする?」
「とりあえず僕の部屋に」
リン、とかすかに響く。
廊下を軋ませようとした音が止まり。
息をひそめる。
静かに。
静かに。
「……さっさと行きましょう。ここは寒い」
笑い声に似た吐息の気配だけ残して。
二人分の足音はまっすぐ階段へと向かっていった。
遠くで、扉の閉まる音。
いくつか、壁の時計が秒針を揺らしてから。
ようやく。
ジョットは唇を離し、隠れていたソファーにもたれかかった。
「――っは、さすがに骸にはバレたかもしれんな」
「っ、あ、貴方のっ、せ、です……っ」
緊張と酸欠から、ぐったりとその肩に頭を預ける。
リビングの電気をつけていなかったことが幸いしたとはいえ。
まさか繋がったまま。
弟たちに見つかりそうになるなんて。
「その点は謝る。さすがに予想外だった」
抱きしめたままこめかみに口づけて。
落ち着かせようと何度も優しく、後ろ髪や背を撫でる。
この手が、このぬくもりが心地よくて。
労わってくれる気持ちが、本当に嬉しくて。
「最後に許してしまうしまうのが、駄目なんですよね……」
「ん?」
「いいえ、何も」
真似るように金色の髪を両手で梳き、額にキスを落とす。
「何だ、気になるだろう」
くすぐったがる目元や、鼻先、それから唇に軽く触れて。
額を合わせたまま。
デイモンはかすかに聞こえる程度の声で、囁いた。
「愛してると、言ったのです」
「デイモン……」
「んっ、ひゃあ!?」
再び中で怒張したジョット自身に、思わず嬌声が喉を突く。
「な、どしてっ」
「俺も愛しているからな、何度でも、愛してやる」
「ちょ、待っ」
「声は出してもいいが、上に聞こえないように、な?」
「―――っ」
鬼畜な笑みに言葉は消えて。
―――されど今宵も熱は冷めやらず。