○ 注意書き ○
この『 Cook Chocorate 』は、
ジョット様が逸物チョココーティングしてスペたんに舐めさせるプレイをする
という18禁小説です。
ということで、
・実年齢・精神年齢が18歳未満
・男性同士の性的表現が苦手ていうか嫌い
・現実と非現実の違いがわからない
以上に当てはまる方はこのウィンドウもしくはタブを閉じてください。
また、
・現代パラレル
・同棲中
・ジョットが残念な変態
という特殊設定が苦手な方も、読むのを遠慮していただければ幸いです。
18歳以上だし現代パロ好きだし一緒にチョコぺろぺろスペたんぺろぺろしたいハァハァ!
という方のみどうぞこのまま下へスクロールしてお進みください。
マンションの部屋に帰ると、玄関先にも関わらず甘い匂いが漂ってきた。
ジョットが先に帰ってきているはずだが、ココアを作ったにしては香りが強い。
怪訝に眉を顰め、廊下を抜けてリビングの扉を開けると――
リビングの中央でジョットが仁王立ちしていた。
いや、それだけなら特に奇抜な行動ではないのだけれど。
全裸とは一体どういうことだ。
さらになぜ股間にチョコバナナらしきものがついているのか。
いや違う、ジョットは全裸の上で両腕を胸の前で組んでいる。
つまり、股間のチョコバナナを支えるものが何もない状態だが、それではなぜチョコバナナは見事な角度を維持しているのか。
考えられることはひとつ。
あれはバナナなどではなく、最高潮に屹立したジョット自身なのだと。
結論に至るも理解できず、デイモンは強烈な眩暈に襲われた。
咄嗟に壁に手を突いてふらつく体を支え、なんとか持ちこたえる。
ぐるぐると疑問が巡る頭を手で押さえ、デイモンは震える声で問うた。
「な……何を、しているのですか……?」
「お前のためにチョコレートを用意した」
どのようなチョコレートかなど聞かずとも、股間の立派なチョコレートのことであるのは明白だ。
デイモンは長いため息を吐き出すと共に正気を保ち、弱々しくも首を横に振った。
「んー、結構です」
「ほう、珍しく乗り気だな」
「いらないという意味です」
「そう言わず舐めてみろ」
「断固拒否します」
これは放っておくほうが吉だろう。
そう判断し、デイモンは馬鹿なことをしているジョットを無視して、買ってきたものを冷蔵庫に入れるためキッチンへと足を向けた。
「まぁ待てデイモン」
「早くシャワーするなり服を着るなりしてください」
特に甘い香りを放っているキッチンを覗くと、ただでさえ狭いテーブルの上にボウルやら何やらが散らかっていた。
「んー、何です? これ」
洗い場にも茶色に汚れた調理器具が沈んでみえる。
明らかにチョコレートを湯煎したような惨状。
まさか、とジョットを振り返って考える。
あんな馬鹿なことを、このキッチンでしていたことは確かだが、そもそもあのチョコレートをどこから用意したのか。
デイモンは覚束ない足取りでリビングへと戻り、改めて問うた。
「何を、したのですか?」
「チョコレートを溶かして、コーティングしてみた」
「その……冷蔵庫にあったでしょう、それを使って?」
「あの板チョコか? あぁ、全部使ったぞ」
「――っ!!」
罵倒するより早く、デイモンはジョットに駆け寄ると同時に容赦なく右手を振り抜いた。
高く、乾いた音が響く。
じんわりと熱くなる手の平を、もう片方の手で握りしめて。
「あれは、あのチョコはっ」
ジョットと付き合い始めてから毎年かかさず行ってきたこと。
毎年レシピから調べて、とっておきのチョコレート菓子を手作りしてプレゼントする。
今回もとびきりの自信作を作り上げようとしていたのに。
そのためのチョコレートだったのに。
まさかこんな――馬鹿なことに、使われるだなんて。
「ジョットの馬鹿ぁ……」
呆れすぎて怒る言葉もなく、デイモンは崩れるようにして床に座り込んだ。
しかしジョットは動じもせず、仁王立ちのまま自慢する声音で告げた。
「湯煎したチョコはなかなか熱かったが、デイモンに食べてもらうためと思えば楽しかったぞ」
「もげてしまえ」
「それにホワイトチョコとの二層構造だ」
「無駄な手間を」
「さぁ、好きなだけ頬張るといい」
「嫌ですよ!」
眼前に突きつけられたチョコレート棒を平手で打とうとしたが、今度は器用によけられた。
空振りした手を握りしめ、代わりにフローリングを殴りつける。
「どうしてそんな馬鹿なことしかできないのですか!」
何度も、何度も拳を振り下ろして。
「せっかく……色んなお菓子を作って差し上げようと、思っていたのに……!」
「……そうだな、それは確かに楽しみだったが」
自然とうなだれていた頭に、ジョットの手が優しく置かれた。
髪をすくうように撫でられる。
「毎年、俺がもらってばかりでは悪いと思ったんだ」
「え……?」
きょとんとした顔で見上げる。
「たまには俺からも、プレゼントさせてくれ」
「あ、貴方は、料理が下手じゃないですか……」
「だからまぁ簡単なもの、というのでこういうことになったが、気持ちは充分につまっている」
「方向性がおかしいんですよ……いつもいつも……」
顔をそらしつつも、ちらりと視線だけ振ると、ジョットは困ったような、苦笑いのような表情を浮かべていた。
相変わらず何を考えているのか読み取れない間抜けな顔だ。
ふと髪に引っかかる感じから、頭を撫でる手を掴まえて見てみると、何本かの指に絆創膏が巻かれていた。
チョコを刻む内に切ってしまったのか、湯煎する内に火傷してしまったのか。
本当に、慣れないことをするから――
四苦八苦しながらチョコレートを溶かす姿を想像して、デイモンはつい笑みをこぼしてしまった。
それに安堵したのか、ジョットが短く息を吐く気配を感じ取る。
絆創膏の上から指先に軽く唇を当ててから、やれやれと息を吐く。
これだからジョットには甘すぎると、小姑のような誰かにどやされそうだが。
「んー、食べ物でふざけるのは看過できませんが、」
「受け取ってくれるか?」
「今回限り、ですからね?」
眉尻を下げて見上げてくる恋人に、ジョットは身を屈めてキスを贈った。
猫がミルクを舐めるような音。
それと、少し乱れた呼吸。
脚の間に身を屈めて懸命に舌を這わせるデイモンの姿に、ジョットは悠然とソファーにもたれながら熱い息を吐き出した。
常なら口淫を拒否する癖に、今日はチョコレートの甘さも手伝っているのか、嫌がる素振りもなく口を動かしている。
そのうっとりとした表情を眺めていると、チョコレートの媚薬効果もあながち迷信ではないのでは、と思ってしまう。
徐々に表面のビターチョコの層が薄くなり、下に隠したホワイトチョコの層が露わになり始めた。
特に先端部分は溶けるのが早く、あふれてきたホワイトチョコに慌てて、デイモンは先端を口の中に入れると、赤子のようにそれを吸い取った。
普段ならそんなこと絶対にしないのに。
一気に興奮したジョットは、それでも自制してデイモンの頭を軽く押して離し、わずかに赤く染まった頬や白い首筋に自身の先端を押しつけてチョコレートを塗りつけた。
「もう、私までべたべたになるじゃないですか」
怒って手の甲で拭うが、範囲が広がっただけで効果はない。
仕方なくあきらめて、デイモンは再び掴まえた竿に残るチョコレートにも舌を絡めた。
やがてビターチョコの層も消化され、所々にホワイトチョコが残るのみとなったところで、
「そろそろ味に飽きただろう」
「わっ、ちょっと、」
ジョットはデイモンの両脇に手を入れて一気に持ち上げ、そのままソファーに押し倒した。
頬で固まるチョコレートに唇を這わせつつ、シャツのボタンをはずしてしまう。
「ま、待ちなさい、ジョット!」
「何を待つ? ここまできてお預けもないだろう」
「それは、でも、ソファーはダメです!」
「大丈夫だ、汚さないようにする」
「そういうことを心配しているわけではっ」
強引に上半身を裸に剥いて、さらに脇を締めて胸を寄せるよう促す。
そしてジョットは鳩尾辺りにまたがるようにして、ソファーに膝をついた。
「な、何するつもりですかっ」
このまま口に突っ込まれることを警戒するデイモンの頭を、落ち着かせるように優しく撫で、
「さすがに男では厳しいかな」
嬉しそうに呟きながら、ジョットはうっすらとできた谷間に自身を擦りつけ始めた。
やはり女性のように柔らかく挟むことができないため、疑似体験とまではいかないけれど。
いやしかしデイモンの滑らかな肌は味わい深いもので、固めの谷間に挟まれるのも愛おしいというか。
何より戸惑っている表情がいい。
「デイモン、口を開けろ」
「くち、ですか?」
「そうだ、舌も出して」
混乱に負けて、言われるままにデイモンが綻ばせた唇から舌をのぞかせた瞬間。
「――っ」
ジョットはびくりと身を震わせ、白濁を放出させた。
どろりとした体液が、胸元から舌の上へと転々と降りかかる。
それは舌先から咥内へと滑り落ち、デイモンは本能的に異物を嚥下してやっと――状況を理解した。
「な、なに、何するっ、ばっ、ばかー!」
ひゅ、と風を切って右手をジョットの頬にぶち当てた。
それから上体を捻って起こし、苦みの絡む口の中に、まだチョコレートの残る指先を入れて口直しを試みる。
何とも健気な行動だ。
和むというより、やはり興奮したジョットは慣れた手つきでデイモンからスラックスと下着を剥ぎ取った。
「ちょ、待ちなさい! いい加減とまりなさい!」
「止まる必要がどこにある」
「ここにあるでしょう! リビングでするなんて、こんなっ」
「さっきから何を心配しているんだ」
「だ、だって、このソファーは、来客も座るんですよ?」
泣く寸前の表情はいつだって可愛いので、ついキスしてしまう。
それを嫌がることなく受け入れ、デイモンは訴えを続けた。
「寝室ならまだしも、他の誰かが入ってくる空間で、するなんて」
「なるほど、デイモンが淫らに乱れたソファーに、親しい客人が座る光景か」
ジョットはふたつのイメージを脳内で重ね、そして笑った。
「なかなか興奮するシチュエーションだな、採用しよう」
「するなぁあ!!」
暴れる前に両脚を持ち上げて胸より向こうへと押しやり、細い腰を抱え込むようにして支えてやりながら、小さな蕾へと舌を落とす。
「ひぁっ、だめ、お願いしますジョットっ」
これまでデイモンがぎりぎりバスルームまで許して、廊下やリビング、それにキッチンでの情事を嫌がったのは、そういう理由だったのか。
プライベート空間を大事にしているなと思っていたが、なるほどそういう解釈もあるとは盲点だった。
「やだ、ジョット、それ以上はぁ……っ」
きっとデイモンの中では行為と場所がリンクして記憶に残ってしまうのだろう。
そして場所から行為を想起し、いたたまれない気持ちに陥る。
「ぁあっ、ん……やぁ……っ」
これから何度とこのソファーに他人が座り、その度にデイモンの表情が歪むのかと想像しただけで――
「んぁあっ、ゆび、だめぇっ」
唾液をまとわせた指を難なく受け入れ、デイモンは腰を小刻みに震えさせた。
うねる内壁を引っ掻き、抜き挿しを繰り返して窄まりをほぐしていく。
「ジョット……ぁっ、ジョットぉっ」
甘い嬌声に求めねだる響きを聞き取り、ジョットは仕上げに強く前立腺を押し上げて指を抜き取った。
「ひぁあっ、あ……ふぁ……」
いくつかクッションを敷いてから、すっかり力の抜けた身体を丁寧にソファーへと降ろす。
呼吸に上下する胸はチョコレートと白濁で艶めかしく光り、今日はまだ弄っていない乳首が可愛らしく飾られている。
自身をあてがいながらゆっくりと覆い被さり、赤い唇を何度かついばむ。
「さて、仕上げにたっぷりのホワイトチョコを注いでやろう」
「どこの三流ポルノですか……」
深く長い呼吸の交換の後に、
「んぅっ、く……ぁっ、やあっ」
ジョットはもったいぶるように自身を挿入させた。
本能的に排斥しようとする蠢動と、必死に受け入れようとする痙攣を繰り返して。
すべて飲み込んだのを感じ取ると、デイモンは両手をジョットの首に伸ばした。
「ジョット、ジョットぉ……っ」
引き寄せられるままにキスを落とし、胸元のチョコレートを舐め取る道筋で乳首へと舌を絡める。
「ぁっ……んぁ、あ……っ」
そうすると、甘える声が一層高く奏でられた。
細い両脚が腰をぎゅうぎゅうと挟んできて、それすら愛おしく思ってしまう。
挿れるまではあんなに嫌々言っておきながら、いざ挿れてしまったらこの態度なのだから。
「やはりどんなに甘い菓子よりも、デイモンが一番だな」
指先で赤く尖る乳首を愛撫しつつ、妖艶に誘う舌に喰らいつく。
一方で、体液と混ざったホワイトチョコを溢れさせながら、ジョットは挿抜のリズムを速めた。
「ふぁあっ、ん、ジぉっ、もっとぉっ」
「もっと何がほしい? キスか? それとも中に?」
快楽に浮いた蒼い瞳が潤んで揺れる。
ここにきて言外に悟らせるつもりらしい。
粘着質にぶつかり合う音を背景に。
ジョットは口許を歪め、突き上げる角度を変えた。
「ぁあっ!? やっ、そこぁっ!」
「デイモンの一番感じる所、責めてほしかったんだろう?」
「らめっ、すぐィっ、イっちゃぅっ」
「いい顔だな、溺れた顔だ」
刺激と記憶を直結させて、この疼きを刻み付けて。
浅くなる呼吸と。
寄せられた眉根と。
一瞬のひきつけ。
それから、
「イっ、ぁっ―――!!」
「―――っ」
きつい締めつけに、ジョットはデイモンが達すると同時に、その体内へと射精した。
「ぁ……はぁっ……は……」
絞るとるような動きが緩和するまで待ってから、ゆっくりと自身を引き抜く。
「んっ……」
少し時間差があってから、精液とチョコレートの混ざったモノが溢れ出てきた。
それがクッションまで伝い落ちる前に、抜き取ったティッシュで素早く拭き取る。
そのまま後口まで拭うと、デイモンはびくりと腰を跳ねさせた。
「拭いてるだけだ、挿れるつもりはない」
言っても疑わしげな視線に笑って、赤くなった目元に唇で触れる。
他にも汚れがないかざっと見回して確かめ、ジョットはデイモンを横向きに抱き上げた。
「さて、シャワーに行くか」
「シャワーだけにしてくださいね」
「そうだな、まだ続きがあるからな」
「んー?」
至極嫌そうに表情をひきつらせたデイモンに、何度もキスを落としてジョットは続けた。
「初めて、ケーキを焼いてみた」
「……え?」
今度はきょとんとした顔になる。
ころころと表情が変わって、実に可愛らしい。
「デイモンのためにチョコレートのケーキを焼いて、今は冷蔵庫で冷やしている」
「冷蔵庫に……」
「シャワーが済んだら、一緒に食べよう」
デイモンは考え込む素振りを見せたかと思うと、何か思い出したように首をそらしてキッチンを見遣った。
大量に散らかされていた調理器具。
あれらは、まさか、湯銭のためだけに使われたわけではなかったのだ。
「……んー、あのバカな行為も、それから目をそらせるためですか」
「いや、あれは単にやってみたかったから」
「嘘でもそう言っておきなさい、そうすれば、その、」
徐々に顔を赤く染めて、俯き加減でかすかな呟きがこぼれる。
曰く――許してあげないでもないですよ、と。
その萌えたるや。
ジョットはたまらず、デイモンをきつくきつく抱きしめた。
その頭を、緩やかに撫でて。
「楽しみにしてますから、早くシャワーに行きましょう」
「そうだな」
最後にとびっきり甘いキスを与えて、ジョットは足取りも軽くバスルームへと向かった。
ハッピーバレンタイン!