首筋から薄い胸板、腕、腹部、脚の付け根、太ももの内側まで。
どこにつければ一番目立つか、あるいはどこまでつけられるものなのか、おそらくはそんな好奇心のままに咬みついているのだろう。
体中、至るところに痕が残されてゆく。
「んっ……ぁっ……やぁ……っ」
最初は痛かったけれど、慣れてくると甘い刺激に声が自然とこぼれるようになって。
それが気に入ったのか、ジョットはすでにつけた痕に舌を這わせ、より濃く浮き上がるようにと、もう一度きつく吸いついてきた。
「いっ……はぁ……んんっ……」
全身に飾られていく鮮やかな花。
白い肌によく映える、赤。
所有物の証。
脈打つ度に熱を、あるいは充足感を広げていくようで。
「ひあっ、あっ……んぅ……っ」
時折擦りつけられる膨らみと、唾液の多いキスと。
切れた舌先はまだ痺れるように痛むけれど、それすら淫靡な刺激となって快楽を招く。
求め、求められるままに。
「……まるで砂糖を舐めてる気分だな」
「そこまで甘くないでしょう……」
「いいや、どこを食べても甘くて、癖になりそうだ」
「あっやぁっ」
愛撫を繰り返されてぷっくりと赤く熟れた実に吸いつかれ、声が震える。
男もそこで感じることができたなんて知らなかった。
思考が麻痺するような感覚を味わいつつ、デイモンはされるがままに嬌声をこぼした。
「ぃっ、ん……はぁ……っ」
「……少し膨らんだ気もするが……やはり小さいな」
「ふっ、ふつう、ですっ」
「歯で噛むのがやっとのサイズだ」
「やぁっ」
舌先で押し潰したり、前歯で甘噛みしたりともてあそばれる。
「女性は乳を与える内に大きくなると聞くが」
「んっ、残念です、けどっ、私は、ぁっ……男、ですのでっ」
「毎晩こうしてやれば大きくなるかもしれん」
「やめっ」
「成長が楽しみだな」
上目遣いに意地悪く笑う顔を見て、文句も悪態も喉で潰れてしまう。
咬みつくだけの行為とは違う、小さな水音が聴覚を犯して。
じんと疼く熱が下半身まで響いていく。
「ゃ、ぁっ……ふ、ぁ……?」
やがてジョットはゆるりと身を起こすと、くったりと横たわるデイモンを満足げに見下ろした。
マントを下敷きにしているせいで、雪のような裸体が淫靡に映える。
一緒にすくい上げてしまった花びらをところどころに張りつかせて。
妖精か、淫魔か。
自然と笑んでしまう唇をわずかに汗ばんだ額に落とし、緩やかに上下する左胸に手の平を押しつける。
「……やっと落ち着いたな」
「んー……?」
「心臓が破けてしまいそうなほど緊張していただろう」
「っ……否定は、しません……」
瞼や頬にも落ちて、唇に重ねる。
「そろそろ手当てしても大丈夫そうだな」
「手当て?」
ジョットは再び身を起こしてベッドサイドへと手を伸ばした。
小さな缶の蓋を外し、指先で中のクリームをすくい取る。
「前に作ってくれた薬だ、覚えているか?」
「……生傷の絶えない貴方に、使っていただくためだったのですけれど」
「効能は実証済みだ」
「私が調合したんですから当然んひゃあっ!?」
クリームの冷たさもあるけれど。
触れられた箇所が予想外すぎて、デイモンは身を跳ねさせた。
すぐさにジョットに肩を押さえられ、シーツの上に戻される。
「じ、ジョット!?」
「なんだ?」
「ど、どこに塗っ、やぁあっ!?」
多すぎて臀部の下へと落ちてしまうほどに塗りつけられる。
「どこって尻の穴だが」
「直球すぎます!」
「そう言われても他にどんな言い方が」
「そもそも口にするな!」
「これだから処女は」
「しょっ、んむー!?」
がぶりと口に咬みつかれる。
その間にも指先は後口の周りを行き来して入念に薬を塗りつけた。
「んっ、んぅうっ、んーっ!」
予想外すぎる。
手当てというから、胸の傷に塗られるのかと思ったのに。
まさか自分の作った薬をこんな場所に。
こんな。
こんな腰が痺れるような感覚、予想外すぎて。
「ふぁっ、やっ、ジョットっ、それだめっ」
伸ばした手を掴まれ、マントの上に縫いつけられる。
「まだ外側しか塗ってないぞ」
「そとって、え? どういう――っ」
問うている内に理解したのか、デイモンは蒼眼を驚きと不安に揺らめかせた。
脚を突っ張って逃げようとする腰を掴んで引き寄せ、ジョットはもう一度傷薬をすくってから――肯定に、微笑んだ。
「いっ、いやです! そんな、そういう使い方はっ、いやですっ!」
「そういう? 一体どうな使い方を想像したんだ?」
「それはっ、ひゃっ、んやあぁっ!?」
いやらしい音。
圧迫感。
侵入物が。
「あ、あぁ、ぃや、いやぁ」
生理的な涙がぽろぽろとこぼれる。
「いたぁ、いたぃ、いやぁ」
「大丈夫だ、デイモン、いい子だから力を抜け……あまり締めつけると動かせない」
「むり、ですぅ、いたいぃ」
「ゆっくり、落ち着いて、本当に痛むか?」
安心させようと頬を撫で、触れるだけのキスを繰り返す。
ジョットはわざと聞こえるように深呼吸し、デイモンがそれに合わせるのを待った。
「ひぅ……ん……はぁ……」
嗚咽に乱れていた呼吸が徐々に落ち着きを取り戻してゆく。
指を絞める力が弱まったのを確認するように、ゆっくりと中で指が動き始めた。
「ぁんっ、いやぁ、きもちわるぃ……」
「違うだろう、ちゃんと感じろ。ほら、俺の指がどうなってるかわかるか?」
「ど、どうって……っ」
言われるままに意識を集中させたのが悪かった。
狭い穴の中に捩じ込まれて。
指の腹が内壁を撫で。
曲げた関節が中を広げる光景が。
脳裏に浮かんだ瞬間に。
「――っいやぁあ!」
一気に、羞恥で全身が焼けるほど熱くなった。
「やっといつもの調子が出てきたみたいだな」
「ぬいてっ、ぬいてくださぃっ」
暴れようにも力が入らず、身をよじることも起こすことすらも叶わない。
ジョットは喉で笑いながら真っ赤な耳に口寄せ、吐息に乗せて囁いた。
「ほら、俺の指が、どんどん奥に入って、かき回して、お前の中を犯してるぞ」
「いやぁっ、いわ、言わないでっ」
「柔らかくて、熱くて、指に吸いついてきて、なかなかの名器かもしれんな」
「ばか、ジョットのばかあっ」
「聞こえるか? 下の口は素直だぞ、もっと欲しいと、喜んでる」
「ひあっ、あっ、やぁっ」
素早く挿抜を繰り返され、ほぐれてきた秘所は卑猥な音を響かせた。
「後で俺の逸物でも同じことしてやるからな」
「やっ、だめ、も、だめぇぇっ!」
痙攣するように、デイモンは腰を大きく跳ねさせた。
背を丸めて緊張させた四肢を、長いため息と共に弛緩させる。
ジョットは驚きつつも嬉しそうに表情を緩ませ、ゆっくりと指を抜き取った。
その感覚に、淡く色づいた身が、びくりと震える。
「まさか後ろだけで……しかも初めてで軽くイけるとはな」
「いける、って……?」
言葉の意味がわからず、ジョットが目で示した先を見遣る。
そこには、反り返った先から白く濁る体液をとろりと一筋だけこぼす、自身があった。
「――っ!?」
息を呑んだのか言葉を失ったのか。
訳がわからず軽くパニックに陥ってしまう。
ぽろぽろとこぼれる涙もそのままに、助けを求めるようにジョットを見上げると、優しく頭を撫でられた。
ぬくもりも仕草も充分に優しいのだけれど、
「そんな顔を向けられたら余計に興奮するだろう」
その発言と次の行動は容赦がなかった。
ジョットはマントを持ち上げるようにして震える体をひっくり返し、
「もう少しほぐして前も悦くしてやるつもりだったが、無理だな我慢できん」
くったりとうつ伏せに横たわる腰を掴んで持ち上げた。
「せめて負担の少ない体位で挿れるから許してくれ」
残りの傷薬を手に取り、ズボンから取り出した自身に塗り込める。
「なに、を……?」
シーツに頬を落として視線だけ向けるデイモンに笑みを返し、ジョットは快活に答えた。
「処女、いただくぞ」
「ひあぁあっ!?」
圧迫。
比べ物にならない。指なんて。
熱量が。質量が。
違いすぎる。
「……大丈夫だ、さっきみたいに、感じて、受け入れろ」
「む、りぃっ、いたぁっ、いやぁっ」
「そう簡単にあきらめるな、ほら、あと少しだ」
「も、やっ、くるひっ、ぃ、っ」
指では届かなかった場所まで。
広げて。
抉って。
やがて。
「……はぁ……ん……」
背中にのしかかる重さに、首の後ろに落ちた唇の感触に、ゆっくりと息を吐き出す。
喉を締められているかのように苦しいけれど。
うなじにかかる熱い吐息は少し、乱れていて。
繋がっている箇所からかすかに伝わってくる震え。
それが。
自分で感じているんだとわかって、嬉しくて、もう何が原因かわからない涙があふれて。
「デイモン、辛くないか?」
ふるふると首を振る。
「動いても大丈夫か?」
それには身を強張らせてしまう。
挿れるだけでこんなにも苦しいのに、指だけでもあんなに悦かったのに、一体これ以上にどうなってしまうのか。
言いようのない不安が、ここにきて、一気に押し寄せてきた。
揺れる心情を察したのか、ジョットはくつくつと低く笑った。
「まぁ、聞いたところでやることはひとつだがな」
「ひあっ、待っ、やあぁんっ」
後ろから耳朶に舌を這わせながら、ゆっくりと腰を引かれる。
ぞくぞくとした喪失感と。
ぎりぎりまで抜き出したモノを、再び捻じ込まれる痛みが。
「ぃあぁっ……ん、くあぁっ……っ」
思考を奪い取って。
快楽と変換して。
「んやぁっ……はぁ、あっ……ジョットぉ……っ」
ピアスを引っ張るように舌を絡められ、ピリ、と鋭く痛む。
なのに開いたままの口からは甘く誘惑するような声しか出てこなくて。
何をされてもすべて快感へと変わってしまう。
「ふぁ……ぁんっ、んーっ……」
細めた舌が耳に差し入れられる。
その水音が、その動きが、その感触が。
脳に直接、淫らな行為を想起させて。
頭から犯されてるみたいに。
「そういえば、こっちは、まったく触ってやってなかったな」
「ん、あぁっ!? ジぉ、らめっ、そこはぁっ」
腹部に触れそうなほど勃ち上がった自身に、傷薬に濡れたままの指が絡みついた。
「いっ、ぃんっ、ふあぁっ」
緩く握りながら、挿抜と同じリズムで擦り上げる。
「らめ、も、くるひぃ……ジョットぉ……っ」
デイモンは濡れた蒼眼を向け、回らない舌で「おねだり」を紡いだ。
「んっ……おねがぃ、はやくっ……らひてぇ……っ!」
鼓膜に触れる声はどこか苦笑に似て。
「あぁ、今、初めて、天然の恐ろしさというものを実感した」
「ジョットぉっ」
「わかった、わかっている、あぁ、たっぷりくれてやる」
ジョットは短く息を吸い、高みに向けて律動を速めた。
「んゃあぁっ、や、はげしっ、やぁあっ」
奥へ奥へと突き立てられる痛みと。
先端に爪を立てられた痛みと。
後ろから首に咬みつかれた痛みと。
「あっ、あっ、やっ、らめっ、あっ」
「しっかり受け止めろよ」
普段よりもずっと低い囁き声に。
「んやああぁあぁっっ!」
デイモンは白濁をシーツの上に撒き散らせた。
「―――っ」
「ひあっ、あっ、やぁ……っ」
わずかに遅れて体内へと注ぎ込まれた熱に、下半身がびくびくと痙攣する。
腰を上げていることもできず、支えが離れるままに、デイモンは横向きに倒れ込んだ。
「は、ぁ……あ……ん、くぅ……」
浅い呼吸を繰り返し、時折唾液を飲んで乾いた喉を潤す。
自分からはまったく動いていないのに体力の消費が半端ない。
快楽を享受するだけで、これほどまでに疲労してしまうのか。
「どうだ? 処女喪失と初セックスの感想は」
「こ、言葉を、慎み、なさいっ」
「俺としては愉しむには少々きつすぎた感じだな」
「黙れ!」
「まぁ、中に出した分、次はすんなり入るだろう」
「え、ちょっ、ジョット!?」
片足だけ持ち上げ、もう片方を下敷きにするように身を滑り込ませて。
「やっ、だめっ、だめぇええっ!」
ジョットは再びデイモンの中へと自身を差し入れた。
「んぁあっ……やぁ、ふか、ぃ……っ」
ちょうど腰が交差する形で、先ほどよりもずっと奥深くへと埋め込まれる。
「も、ぉっ……むりぃ……っ!」
「その割にはしっかり咥え込んでいるぞ」
「ふざけっ、やっ、うごかなっ、でぇっ」
長短のストロークを交互に繰り返して刺激しつつ、抱え上げた脚に咬みついて赤い痕を増やしてゆく。
「あっ、ふぁあっ、んっ、やぁっ」
腹の底に壁があって、それを何度も叩かれているような。
連続する淫猥な水音に視線を向けることもできず。
閉じることができない口からは、突かれるたびに甘い声が溶け出して。
「はぁっ、ぁ、んんっ、ひぁっやっ!?」
慌てて手を伸ばすが、ジョットはその手も一緒に握り込んで、再びデイモン自身を愛撫し始めた。
管に残っていた体液を絞り出される感覚に背が震え。
それが指先にまとわりつく感覚に羞恥心を煽られる。
「ぃやぁ、あっ、ん、らめぇっ」
もはや状況も訳もわからない。
ただ強い刺激が脊髄を駆け上って。
睨むように、助けを求めるように、濡れた瞳でジョットを見つめる。
その視線を受けて、ジョットは脚に舌を這わせながら琥珀色の双眸を細めた。
「いいな、その顔、もっと啼かせたくなる」
「ひぅっ、こっ、きちくっ」
「何とでも言え、そのほうが興奮する」
「やぁあっ、んっ、ぃやあっ!」
荒々しく。
何度も。
何度も。
肌をぶつけて。
「ジョット、ジョットぉっ」
背を丸めて、シーツをぎゅっと握りしめて。
「も、でちゃぅっ、や、んんっ」
「イきそうか?」
「ぃっ? んっ、ぃ、ぃきっ、そぉっ」
「そうか、いい子だな、そのまましっかり締めていろ」
「あっ、ぃっ、んっ、んーっ!」
ぐ、と下半身に力が込もり、それに反応して、ジョットは短く息を詰めて熱を吐き出した。
体の奥へと広がる感覚と、自身の吐精感に震えて。
それから、デイモンは倦怠に襲われるのに任せて、シーツの上に四肢を投げ出した。
「はぁっ、んく、ふぁあっ……っ」
中を貫かれたままのせいで、内壁の蠢動する様をはっきりと感じ取ってしまう。
まるでジョットのモノを最後まで搾り取ろうとしているような。
それがはしたなく感じられて、熱くなる顔を隠そうとすると、すぐにそれに気付いたジョットに腕を掴まれた。
「ひゃ、んんっ」
繋がったまま体位を変えられ、思わず嬌声をあげてしまう。
仰向けにされ、両手をシーツに押さえつけられ、喉元に咬みつかれ。
おそらくは首の付け根、ちょうど鎖骨の間に新しい花を咲かせたのだろう、鋭い痛みが伝わってきた。
まさか彼に、これほどまでの咬み癖があったとは。
多少の驚きはあるものの、それは獣のマーキングと同様で。
どこも、かしこも。
この身のすべてが、所有物であると。
独占欲の現れ。
それは、ずっと、欲していたもの。
「んっ、ふぅ……」
唾液を交換して、喘ぎすぎて痛む喉を潤す。
積極的に舌を伸ばせば、嬉しそうに甘噛みしてきて。
その内本当に食べられてしまうのでは、と懸念するほど。
けれど、何度も味わわれるのは、嫌ではなくて。
「はぁ、ジョット……手、離してくださぃ……」
「どうして?」
「私も、貴方を、抱きしめたい……」
「あぁ、そうか、それはすまなかった」
そっと手首に咬みついてから、拘束を解かれる。
腕を持ち上げることは億劫だったけれど。
デイモンは脇から手を回して抱き寄せると、その左胸に唇を押し当てた。
何度もジョットがしていたように、きつく吸い上げて。
一輪だけ。
赤い花を残す。
きれいに浮き上がった痕に指先で触れると、ジョットがわずかに身を震わせた。
「……満足か?」
「んー……ヌフフ、よく似合ってますよ」
「お前ほどじゃない」
「ぁあんっ」
ぬるりと引き抜かれる感触に驚いて、思い切りしがみついてしまう。
すべて抜かず先端だけ埋めたまま、ジョットは楽しそうに声音を弾ませた。
「まだ啼けそうだな」
「ひぇっ、やっ、もう無理ですっ」
「そう言う割には逃がさないよう締めつけてくるぞ?」
「そ、そんなことっ」
「脚だって絡めて、離れたくないみたいだしな」
「こ、これはっ」
「安心しろ、望み通りに――」
少しだけ身を離して愛おしげに頬を撫で、悦に微笑む。
「失神するほど抱いてやる」
「ひぁっ、やぁああぁっ!」
ジョットは息を吸う間も与えず、再び最奥まで突き上げた。
「んあぁっ、はぁっ、ジぉっ、やぁあっ」
「やはり正面から抱いたほうが、たっぷり味わえるな」
「んぅうっ、んーっ、ふぁっ、あぁっ」
唇を、耳朶を、肌を。
傷口を。
「ぃっ、ぃたぁっ、さわ、らなっ、あっ」
固まっていた血を舌先で削がれ、滲む血液を舐め取られる。
「早く治るように」
「なめ、なおるわけっ、なぁっ、やぁっ」
「下も薬を塗る前に舐めておけばよかったな」
「いっ、ぃやっ、でっ、きゃぁあっ!?」
突然。
今まで感じたことのない鋭利な刺激が駆け抜けた。
目がチカチカして、ひどい痺れが残る。
「ここだな」
ジョットは赤い唾液を嚥下し、内壁の中に見つけたしこりに自身を擦りつけた。
「やめっ、そこっ、やぁあっ!」
しがみついてられずシーツの上に腕を落とし、下半身を突き出すように背をのけぞらせる。
「んぁあっ、らめっ、そこぁっ、ぁあっ!」
反らせた喉にも容赦なく咬みついて。
逃げようとした腰を掴んで執拗にしこりを刺激して。
「ぃあっ、あっ、ジぉっ、ジョットぉっ」
「いい顔だな、淫猥で、ひどく可愛い」
「らめっ、もっ、こわれっ、ひゃぁっ」
「もっと見せてくれ、俺だけに、俺のために」
「ジョット、ジョットぉっ」
「他のことなど一切考えられないくらいに、俺だけ感じてろ」
いつの間にか、琥珀の奥に炎をともして。
その視線にもぞくぞくと身を震わせて。
「らめっ、らめっ、ぃっ、れひゃうぅっ」
「もう少し、我慢しろ」
「むりっ、ぃ、ぃあっ、あぁああっ!」
仰向けの腹や胸の上に白濁が飛び散る。
「ひああっ!?」
なのに、ジョットは挿抜をやめるどころか、さらに速度をあげてきた。
「やっ、ほんとぃっ、こわれひゃっ、ぁああっ!」
「もう少しと、言っただろ、あと少しっ」
「らめぇっ、も、しんやぅっ、ひんやぅうっ!」
「その喋り方、結構、クるものがあるな」
「ジぉっ、はやぅっ、ぃっ、らぃてぇっ!」
「これには、勝てなさ、そうだっ」
イキっぱなしの体をきつく抱きしめた瞬間、ジョットは最奥へと精を吐き出した。
「――――っっ!!」
最後の悲鳴は音にもならず。
がくがくと痙攣する体を、手放すまいと、腕の中に閉じ込めて。
ぬくもりを。
感触を。
存分に堪能するように熱を出し切ってから、ジョットはゆっくりと自身を抜き出した。
「ぁっ……ん、ぅぁ……」
弛緩しきった身を震わせ、か細い声をこぼす。
まだ意識があるのかと思ったが、蒼眼は薄い瞼に隠されたまま、こちらを見る気配もない。
「……さすがに無茶させすぎたか」
ぐったりと力なく横たわって。
頬や額に張りついた髪を指先で払い、ついでに髪に残っていた花びらも摘まみ取ってやる。
他にも花びらが残ってないかと改めて見下ろした裸体は、どこもかしこも赤い痕だらけで。
徐々に、隠し続けていた独占欲が満たされていく。
白濁でぐちゃぐちゃの下半身が、呼吸の度に泡立った精液をこぼす様も。
吸いすぎて赤く腫れた唇が、うわ言のように自分の名前を紡ぐ様も。
外も中も、身も心も、すべて自分の物なのだと。
この上ない優越感が胸中に満ちる。
ジョットはその唇にそっと触れてから、
「可愛いなぁ……」
自然と呟いて、だらしなく表情を緩めた。
*****